ガス給湯器からエコキュートに変えるメリット・デメリット
2020年12月28日
最近は、オール電化で給湯器としてエコキュートを使う方が多くなっているため、ガス給湯器からエコキュートに変えたいと思っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、ガス給湯器からエコキュートに変えると本当にメリットがあるか、デメリットはないかということが気がかりでしょう。
ここでは、ガス給湯器からエコキュートに変えるメリット・デメリットについてご紹介します。
Contents
ガス給湯器の仕組み
ガス給湯器の仕組みについてご紹介します。お湯をガス給湯器で沸かすためには、水、ガス給湯器自体を動かす電気、水をお湯にするための燃料のガスが必要になります。
そのため、ガス給湯器には、水道管、電源線、ガス管が接続されています。そして、住宅の中のお風呂や蛇口に沸かしたお湯を供給するために、給湯配管やお風呂の追いだき配管がガス給湯器からは出ています。
水を通水することが、ガス給湯器の運転スイッチの代わりになっています。そのため、住宅の中の蛇口でお湯を使ったり、リモコンのお風呂のお湯はりのボタンを押したりすると、ガス給湯器に通水が始まって、ガス給湯器に搭載されている水量センサーが検知して、お湯を沸かすようになります。
ガス給湯器に通水された水は、ガスを燃やした熱によって熱交換器というものでお湯になり、蛇口やお風呂に給湯配管や追いだき配管を通って供給されます。
ガス給湯器は水を通水することがスイッチになっていますが、電気でガス給湯器自体は動いているため、リモコンがあっても停電したときはお湯を沸かすことはできません。
エコキュートの仕組み
ここでは、エコキュートの仕組みについてご紹介します。ヒートポンプ技術を使ってエコキュートはお湯を沸かします。
まず、大気中の熱をヒートポンプユニットが取り込みます。取り込んだ大気中の熱を、ヒートポンプユニットの熱交換器の二酸化炭素の自然冷媒が吸収します。
大気中の熱を取り込んだ二酸化炭素の自然冷媒に、圧縮機で圧力をかけて高温にします。高温になった二酸化炭素の自然冷媒の熱を、熱交換器で水に伝えてお湯を沸かします。
貯湯タンクに熱交換器で作ったお湯は貯まります。なお、貯湯タンクには温度が約65℃~90℃のお湯が貯まります。
二酸化炭素の自然冷媒は水に熱を渡した後に膨張弁によって膨張して、熱交換器に再度戻って大気中の熱を取り込みます。
エコキュートは、延々とこのようなサイクルを繰り返して、貯湯タンクに沸かしたお湯を貯めていきます。
ガスを燃やした火力によってお湯を沸かすガス給湯器よりも、エコキュートは大気中の熱を使ってお湯を作るため、エコで環境に優しい給湯器です。
なお、自然冷媒は、熱を伝える性質がある自然界にある物質です。エコキュートで使っている自然冷媒の二酸化炭素は毒性や可燃性が無く、地球の大気のオゾン層も壊しません。
自然冷媒としては、プロパンやアンモニアも二酸化炭素以外にありますが、有害で可燃性があります。熱交換器は、高い温度の気体や液体から低い温度の気体や液体に熱エネルギーを効率良く伝えることによって、加熱したり冷却したりするものです。
圧縮機は、コンプレッサーともいわれており、大気中の熱を吸収した自然冷媒の二酸化炭素を圧縮して高温にするものです。圧縮機は、エコキュートのヒートポンプユニットで使われている以外に冷蔵庫やエアコンなどにも使われています。
膨張弁は、大気中から熱を二酸化炭素の自然冷媒が取り込めるようにするために、大気の温度よりも圧力を下げて低温にするものです。
ガス給湯器からエコキュートに変えるメリット・デメリット
ここでは、ガス給湯器からエコキュートに変えるメリット・デメリットとして、ガス給湯器とエコキュートのそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。
ガス給湯器のメリット
ここでは、ガス給湯器のメリットについてご紹介します。なお、ガス給湯器としてはエコジョーズのケースについてご紹介します。
エコジョーズは、少ないガス量でお湯を効率良く沸かす高い省エネ性のガス給湯器です。効率が良くなれば、ガスの消費量が少なくなるため、ガス代が節約できて環境に優しくなります。
燃焼効率・燃費がいいためにガス代が安くなる
最もエコジョーズの大きなメリットは、毎月のガス代が安くなることです。例えば、約1万円のガス代が1年間で節約できるようになるとすれば、約10万円が10年間で節約できるようになります。
本体価格が従来タイプのガス給湯器よりもエコジョーズの方が2万円くらい高くなっても、8万円程度は10年間で差し引きして安くなります。
そのため、現在ではほとんどのガス給湯器のユーザーがエコジョーズを使っているといえるでしょう。従来タイプのガス給湯器とエコジョーズを比較すれば、従来よりもガス代が相当安くなります。
なお、ガス代は、エコジョーズの機種やお湯の使用量、契約しているガス会社などによって違います。
従来タイプのガス給湯器とエコジョーズのガス代の違いは、普段のお湯の使用量や契約しているガス会社の料金設定などによっても違うため一律ではありませんが、それぞれのガス給湯器のメーカーが発表している試算からもわかるように結構大きな金額になっています。
例えば、ガス給湯器のメーカーのノーリツのホームページでは、次のように試算しています。
従来タイプのガス給湯器は、1年間に給湯にかかるガス代が約133,100円、お風呂にかかるガス代が約20,600円です。
一方、エコジョーズは、1年間に給湯にかかるガス代が約112,100円、お風呂にかかるガス代が約17,900円です。
そのため、エコジョーズは、従来タイプのガス給湯器よりも1年間に給湯にかかるガス代が約2,1000円、お風呂にかかるガス代が約2,700円安くなり、トータルで約23,700円安くなります。
さらに、新エコスイッチONで最適エコ運転をすると、1年間にガス代、水道代のトータルで約8,700円安くなります。
そのため、1年間に約23,700円と約8,700円をプラスした約32,400円が安くなります。
なお、それぞれのガス給湯器のメーカーが公表している従来タイプのガス給湯器とエコジョーズを比較したときにお得になる1年間の金額の試算としては、次のようになっています。
パロマは約12,200円
リンナイは約25,480円
パーパスは約13,600円
なお、この試算の金額は1㎥あたりのガス代、使う家族の人数などの前提条件が違うため、金額が大きいということでも優れているとは必ずしもいえません。
例えば、お湯を毎月それほど使っていない家庭と、ガンガンお湯を毎月使っている家庭を比較すれば、エコジョーズのメリットは後者の方があります。
そのため、エコジョーズを同じように使っていても、その家庭の普段のお湯の使用量によってメリットが違ってくるため、勘違いしないようにしましょう。
しかし、いずれのガス給湯器のメーカーでも、従来タイプのガス給湯器よりも1万円以上1年間に節約できるということは発表しています。
そのため、お湯をそれなりに使っているような状況であれば、間違いなくガス代は安くなるでしょう。
二酸化炭素の排出量が少なくなる
ガス給湯器を使っている時間が少なくなるため、最終的に二酸化炭素の排出量が少なくなります。
環境に優しいという理由でエコジョーズを選んでいる人がどの程度いるかわかりませんが、エコに気配りしていないガス給湯器に大きく課税されるような時期が来るのはそれほど遠くないのではないでしょうか。
排ガス量が多いと車なども税金が高くなるように、現在よりもガスや石油に課される税金が高くなって、ガス消費量が多いガス給湯器ほど損するような制度などが実現する可能性が非常に大きいような感じもするでしょう。
エコジョーズのメリットは、現在では環境に優しいというようにユーザーにとってはイマイチわかりにくいものになっていますが、そのうちにお財布や家計にも優しいものになるかもしれません。
ガス給湯器のデメリット
ガス給湯器のエコジョーズは、先にご紹介したようにいろいろなメリットがありますが、一方デメリットもあります。
ここでは、エコジョーズのデメリットについてご紹介します。
本体価格が少し高い
従来タイプのガス給湯器とエコジョーズは、機種によっても違いますが、メーカー希望価格の違いとしては4万円~5万円くらいあります。
しかし、メーカー希望価格は、実際に売るときは値引きした状態で業者から提供されるようになるため、値引きされた後の価格の違いはさらに小さくなるでしょう。
特に、業者の多くでは、多く取り扱う商品ほど値引きが大幅にできるとなっていることも多く、ガス給湯器としてはエコジョーズの方が最近はメインになっているということもあるため、本体の価格の違いについてはほとんど同じくらいになることもあるでしょう。
そのため、このデメリットはそれほど大きなものではないかもしれませんが、エコジョーズの方が従来タイプのガス給湯器よりも本体価格が高くなっているということは把握しておくべきでしょう。
1本施工する配管が多くなる
従来タイプのガス給湯器からエコジョーズに変えるときは、1本施工する配管が多くなります。
簡単にいえば、エコジョーズは燃費を良くするために汗を機器の中でかくようになったため、この汗を排出するための配管が必要になります。
この配管を施工するために従来タイプのガス給湯器同士で交換するよりも手間がかかるため、エコジョーズの方が設置工事費は高くなることが多くあります。
特に、洗面所などに屋内タイプのガス給湯器を設置しているときは、穴を床に空けて排水管を床下で繋ぐような作業が必要になったりするため、作業は現場の状況によっては相当大変になるでしょう。
穴を床に空けるような作業が必要になれば、そこまで作業する必要があるのかと思う人も多くいるため、これはデメリットになるでしょう。
一定時間使うと交換する必要がある部品が搭載されている
従来タイプのエコキュートからエコジョーズになって、いくつかの部品が新しく搭載されていますが、この部品の中には故障するかどうかに関係なく、一定時間使うと交換が必ず必要になるものもあります。
例えば、中和器といわれているような部品で、あまりこの部品が故障することはありませんが、燃焼時間が一定時間になれば交換する必要があります。
つまり、一定時間使うと必ず交換する必要がある部品といえるでしょう。なお、実際にはエラーが制限時間に近くなれば表示されるため、この要因によって全くお湯が使えなくなるような期間は無いように気配りされています。
しかし、10,000円のガス代が1年間に節約できても、1,5000円が中和器を交換するためにかかるということを前もって把握しておくと、エコジョーズにわざわざ交換しないというような人が現れる可能性もあるでしょう。
エコキュートのメリット・デメリット
ここでは、エコキュートのメリット・デメリットについてご紹介します。
エコキュートのメリット
まず、エコキュートのメリットについてご紹介します。
大幅に光熱費が低減できる
最大のエコキュートのメリットは、やはりガス給湯器などを使うときと比較して省エネになるため大幅に光熱費が低減できることです。
同じ量のお湯を沸かすためにかかる光熱費は、ガス給湯器や電気温水器などを使うときに比較しても非常に安くなります。
実際にエコキュートを使っている方の話では、光熱費が半分になったり、7割程度安くなったりするようなことを耳にします。
当然ですが、それぞれの家庭の家族構成や生活パターンが違っているため一律ではありませんが、実際に大幅に光熱費が低減できるでしょう。
エコキュートの性能を表す数値として、年間給湯効率(APF)といわれる指標があります。この年間給湯効率(APF)の指標は、どの程度の熱が一定量の電気から作れるかというものですが、1年間に使う熱量を1年間の消費電力量で割って計算します。
つまり、二酸化炭素の自然冷媒を圧縮するために圧縮機を動かしたり、ファンを回したりするために使う電気量に対して、熱量がどの程度発生するかを表したものです。
一般的に、エコキュートは3.0以上の年間給湯効率(APF)になります。
年間給湯効率(APF)は、電気温水器では1程度であるため、実にエコキュートは3倍以上もあります。エコキュートは、熱がいかに効率よく作れるかがわかります。コストパフォーマンスが、エコキュートは抜群であるのも納得できるでしょう。
ガス代がかからなくなる
エコキュートを設置するときは、多くの家庭がIHクッキングヒーターに調理コンロも変えてオール電化にします。
オール電化にすることによってガスを家庭で全く使わなくなるため、ガス代がかからなくなります。
オール電化専用の電気料金プランを契約すると、大幅に今までの光熱費が低減できるだけでなく、ガス代と電気代をプラスした光熱費が電気にまとめることによって、電気についてのみ光熱費を節約するために考えればいいため、家計の流れもわかりやすくなって楽になります。
また、契約している電力会社によっては、使った料金によってもらえるポイントもまとめることができるため、ポイントで交換できるものの幅も拡大します。
ガスによる火災のリスクがない
お湯を沸かすためにガスを燃焼するガス給湯器と比較して、お湯を沸かすために大気の熱と電気を使うエコキュートは、ガスを燃焼しないために火災のリスクが無くなります。
また、エコキュートを設置するときは、多くの家庭がIHクッキングヒーターに調理コンロも変えてオール電化にします。
そのため、キッチンでも火を使うことがないため、高齢の方や小さい子供さんなど、火を使うのがちょっと不安な方がいる家庭では、ガス給湯器と比較してエコキュートは火災のリスクが低く、安心して暮らすことができます。
ガスによる一酸化炭素中毒のリスクがない
ガス給湯器が古くなったりすると、一酸化炭素中毒が不完全燃焼によって発生し、命を落としてしまうことも中にはあるでしょう。
当然ですが、使うときに換気することによって一酸化炭素中毒は防止することができますが、エコキュートではお湯を沸かすために燃焼することがなく、一酸化炭素中毒のリスク自体がないため、安心して使うことができます。
二酸化炭素を削減するため環境に対して優しい
現在の日本のエネルギー事情を考慮したときには、再生エネルギーの普及は地球温暖化防止やエネルギー自給率の引き上げの観点からも非常に大切な課題です。
日本においてエネルギー自給率を引き上げるためには、日本で新しくエネルギーを生み出す、エネルギー消費を少なくする方法があります。
エコキュートは、大気の熱で新しくエネルギーを生み出すことができるとともに、エネルギー消費を少なくすることができる非常にユニークなものといえるでしょう。
また、お湯を沸かすためにガスなどを燃焼するガス給湯器とは違って、お湯を沸かすために大気の熱と電気を使うエコキュートは、大幅に二酸化炭素の排出量も低減でき、地球の温暖化防止に対しても役に立ちます。
貯湯タンクのお湯(水)が非常時の災害が発生したときなどに使用できる
エコキュートは、沸かしたお湯を貯める貯湯タンクといわれるものがあります。そのため、貯湯タンクに貯まっているお湯(水)を非常時の自然災害などの断水のときに生活用水として使うことができます。
災害が発生したときには、水が断水で使えないことが最も困るといわれています。防災面においても、万一災害が発生したときのためにお湯(水)をいつも貯めているというのは非常に心強いでしょう。
非常用取水栓が貯湯タンクには装備されており、お湯(水)がバケツやポリタンクなどに取り出せます。大きな地震などの自然震災が発生した後は、何日もライフラインの電気や水、ガスなどが止まってしまいます。
今までの平均としては、水道の復旧が約1週間かかっており、電気の復旧が約4日間になっています。例えば、5人の家族のときは、約10Lの水が1日の飲み水のみでも必要といわれており、もし1週間水道が復旧するまでにかかると約70Lの飲み水が必要になります。
しかし、非常用の飲み水として自宅に飲料水の2Lのペットボトルを35本も常備している方はあまりいないのではないでしょうか。
当然ですが、非常用の水としては飲み水のみでなく、風呂や洗濯、トイレなどでも必要であるため、大量の飲み水の何倍もの水が必要になります。
しかし、エコキュートであれば小型の貯湯タンクのときでも常時お湯(水)が約180L貯まっています。しかも、お湯(水)が非常用水栓から停電時にも取り出せます。
なお、エコキュートの貯湯タンクに貯まっているお湯(水)を飲み水として使うときは、煮沸することが必要です。
災害時の復旧が電気は早い
ライフラインの電気、水道、ガスは、必ず暮らしに必要なものです。ここでは、過去にこのようなライフラインの復旧にどの程度の日数がなかったかについてご紹介します。
電気の復旧は、熊本地震が発生したときは1週間、東日本大震災が発生したときは1週間かかりました。
水道の復旧は、熊本地震が発生したときは1週間、東日本大震災が発生したときは3週間かかりました。
ガスの復旧は、熊本地震が発生したときは2週間、東日本大震災が発生したときは5週間かかりました。
このように、復旧するまでの時間としてはガスは別のライフラインよりかかることが多くあり、電気でお湯を沸かすエコキュートや電気温水器というような給湯器の方がお湯を早く沸かせるような結果になっています。
エコキュートのデメリット
次に、エコキュートのデメリットについてご紹介します。
イニシャルコストはガス給湯器よりエコキュートの方が高い
エコキュートは設置した後のランニングコストの電気料金などは非常に安くなるメリットがありますが、設置するときのイニシャルコストがガス給湯器より高くなります。
一般的に、給湯が家庭で使う光熱費の約8割を占めているとされているため、家族で毎日使うお湯の使用量が多いときは経済的なメリットが大きくなりますが、逆に家族で毎日使うお湯の使用量が少ないときはメリットがあまりないことがあります。
そのため、家族で毎日使うお湯の使用量が少なく、ランニングコストが気がかりなときは、十分に検討する必要があるでしょう。
また、ネットショップなどでエコキュート本体を購入することによって、量販店、訪問販売、リフォーム業者などで購入するときに比較して費用を大幅に低減できることがあります。
そのため、エコキュートを検討するときはネットショップで購入するのも一つの方法です。しかし、ネットショップのときは、エコキュートを設置した後のアフターメンテナンスの心配などもあるため十分に検討する必要があります。
ヒートポンプユニットから深夜に騒音が発生する
エコキュートは、電気料金が安い深夜の時間帯の電気でお湯を沸かすため、真夜中の隣近所の人が寝静まっているときに運転します。
そのため、エコキュートを設置するときには隣家の寝室と十分に距離を取るなども考えながら、設置するところを慎重に決定することが必要です。
さらに、近隣の人にエコキュートを設置する前後に根回しして説明しておくことによって、未然に先々の騒音についての近隣トラブルが防止できることもあります。
ヒートポンプユニットから発生する騒音は、エアコンの室外機のようなもので、実際には人の耳には聞こえにくい低周波音です。
しかし、個人によって大きな違いがあり、問題ない人がいる一方、大きな社会問題になっており、体調が悪くなったり、ノイローゼになったりする人もいます。
そのため、エコキュートを設置するときはしっかりと防音対策について打ち合わせをして決定することが必要です。
なお、エコキュートの騒音を防止するためのアイテムもあるため、騒音が気がかりなときは検討してみるのもいいでしょう。
いつも以上にお湯を使うとお湯切れが発生することがある
エコキュートは、安い深夜電力を使ってお湯を沸かし、お湯の状態で貯湯タンクに貯めてしているため、貯湯タンクに貯まっているお湯を全て使うと時間が次に沸かすまでにかかってお湯が使えないようになります。
例えば、親族などが年末年始やお盆休み、ゴールデンウィークなどで泊まりに来たりして、お湯の使用料が急に多くなったときなどです。
エコキュートを使っている人の声としては、お湯切れについての不満が最も多くあります。お湯切れが日常的に発生するようなときは、実際よりも家庭のお湯の必要量を少なく考えて、ワンサイズ実際に必要なタンク容量よりも小さいものを購入してしまった可能性もあるでしょう。
このようなミスを防止するためにも、前もって現状の家族構成や先々の家族数の増減、家族の生活パターン、湯ぶね派かシャワー派かなどについて詳細にチェックして、家族の事情などにピッタリマッチしたタイプのエコキュートを選ぶことが非常に大切です。
エコキュートの設置スペースが屋外で必要になる
屋外に貯湯タンクユニットとヒートポンプユニットを設置するためのスペースを確保する必要があります。
もし設置スペースが十分にないときは、エコキュートを設置できないこともあります。
使える入浴剤に制限がある
エコキュートで入浴剤を使うのは、金属の配管などの腐食の要因になったり、風呂循環ポンプの不具合が発生したりするため好ましくないといわれています。
基本的に、入浴剤に硫黄、アルカリ、酸が含まれているものは使えません。エコキュートで追いだき機能があるときは、お湯を循環させるために目詰まりが入浴剤の成分で発生するリスクがあるといわれています。
特に、白濁している入浴剤や粉末タイプの入浴剤は、目詰まりが発生しやすいため使えません。使える入浴剤はそれぞれのメーカーによって違っているため、取扱説明書をチェックして下さい。
使えるといわれている入浴剤の一例としてはバスロマン、バスクリン、きき湯などがありますが、濁りタイプは使えません。
エコキュートの故障の要因になるために使うのが好ましくない入浴剤の一例としては、バスバブル、石鹸(浴槽内使用)など、葉や茎などの固形タイプの生薬、とろみ系やミルク成分配合のもの、硫黄、アルカリ、酸、塩化ナトリウムなどが含まれているもの、エコキュートに好ましくない成分が含まれているもの、炭酸ガスなどで発泡するものがあります。
炭酸ガスで発泡するものは、配管の中に発泡した泡が入ると良くない影響をヒートポンプのセンサーなどに与えます。
硫黄が含まれているものは、温泉にも含まれている硫黄が配管にダメージを与えるため使えません。
塩化ナトリウムが含まれているものは、錆の要因になるため使えません。
濁り湯状にさせる成分の炭酸カルシウムが含まれているものは、配管の表面などに濁り成分が付いて良くない影響を機器に与えるリスクがあります。
入浴剤を購入するときは、透明タイプという記載が箱の裏面などの説明にあると使えると考えて問題ないでしょう。なお、このときにも含まれている成分をチェックするようにしてください。
また、エコキュートは、入浴剤を使うことによって使わないときに比較して汚れが付きやすいと考えられるため、配管を月に1回以上くらいは洗浄するのがいいでしょう。
自動配管洗浄機能が、エコキュートのタイプによっては搭載されている機種もあるためチェックしてください
まとめ
ここでは、ガス給湯器の仕組み、エコキュートの仕組み、ガス給湯器のメリット・デメリット、エコキュートのメリット・デメリットについてご紹介しました。
エコキュートは、ガス給湯器と比較して、やはり省エネになるため大幅に光熱費が低減できることがメリットです。また、ガスによる火災のリスクがないなどのメリットもあります。
しかし、エコキュートは、メリットだけでなくイニシャルコストがガス給湯器より高いなどのデメリットもあります。
エコキュートは、このようなデメリットを考えてもなお購入したいメリットがある商品でしょう。
十分にエコキュートのコストメリットを享受するためには毎日のお湯の使用量が多いなどの前提があるでしょうが、もし自分の家庭がこれにマッチしていると考えるのであれば、この機会にぜひ購入を検討してみましょう。
エコキュート、修理、交換設置について
わからないことがあったら
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