【2024年最新版】電気温水器からエコキュートへの交換完全ガイド
2023年12月7日
電気温水器を使っているが電気代を安くするために、エコキュートに交換したいと考えている方も多くいるでしょう。
ここでは、次のようなことについてご紹介します。
・なぜエコキュートに交換するのか?電気温水器との比較
・エコキュート交換のプロセス
・選ぶべきエコキュートの種類と特徴
・費用と節約などから長期的な視点で見るエコキュートの価値
・エコキュートへの交換時のメーカーとモデルの選び方
・ユーザーのニーズに合ったエコキュートモデルの選び方
・エコキュート交換時の工事と補助金情報
・エコキュート交換後のメンテナンスとトラブルシューティング
・実際のエコキュート交換体験談
・エコキュートの交換の成功ポイントと注意点
電気温水器からエコキュートに交換しようと検討されている方の参考になれば幸いです。
Contents
なぜエコキュートに交換するのか?電気温水器との比較
ここでは、なぜエコキュートに交換するのか?電気温水器との比較についてご紹介します。
電気温水器とエコキュートの基本的な違い
オール電化住宅では、給湯器として主にエコキュートと電気温水器が使われています。
ここでは、電気温水器とエコキュートの基本的な違いについてご紹介します。
仕組み
電気温水器とエコキュートの大きな仕組みの違いは、お湯を沸かす方法です。電気温水器は、電気ヒーターを使って直接水を加熱してお湯を沸かします。
一方、エコキュートは、大気中の熱エネルギーを利用したヒートポンプの技術でお湯を沸かします。ヒートポンプの技術は、大気中の熱エネルギーを冷媒に取り込んで、この冷媒を圧縮して温度を高くし、熱交換器で水に熱を伝えてお湯を沸かします。
エコキュートは、大気中の熱エネルギーを利用することによって、電気温水器よりもお湯を高効率で沸かすことができます。
本体価格
電気温水器とエコキュートは、本体価格が違います。例えば、電気温水器とエコキュートのメーカー希望小売価格の本体価格は、次のようになっています。
貯湯タンクの容量が370Lのエコキュートは90万円~110万円台
このように、本体価格はエコキュートの方が高くなっています。
電気代
電気温水器とエコキュートは、お湯を沸かす仕組みが違うため、電気代が違います。電気温水器は、エコキュートより消費電力が大きくなるため、電気代が高くなります。
寿命・保証期間
電気温水器もエコキュートも、寿命は一律ではありません。しかし、電気温水器もエコキュートも、メーカーの保証期間はほとんど同じです。
エコキュートのメーカーの保証期間は、本体が1年間~2年間、ヒートポンプユニットが3年間、貯湯タンクが5年間になっています。
電気温水器の保証期間は、エコキュートとほとんど同じです。また、有料の延長保証もあり、このときはメーカーの無償保証期間と延長保証期間をトータルして、5年~10年の保証期間になります。
補助金
エコキュートは国や地方自治体から補助金が支給されることがありますが、電気温水器は補助金が支給されません。
2023年時点では、エコキュートを交換するときに給湯省エネ事業の補助金があります。給湯省エネ事業の対象は、エコキュートを新築注文住宅で購入・設置するときの工事請負契約、エコキュートが設置されている新築分譲住宅を購入するときの不動産売買契約などです。
分譲住宅は、戸建てだけでなく、集合住宅のマンションなども対象になります。さらに、リフォームでエコキュートを購入・設置する工事請負契約や、中古住宅購入と一緒に既設の給湯器からエコキュートに交換する工事も対象です。
給湯省エネ事業の補助金対象は、2023年12月31日までの契約になります。エコキュートの補助金額は1台あたり5万円で、戸建てであれば2台まで、集合住宅のマンションなどであれば1台まで申請できます。
これらの補助金は、エコキュートだけのものです。
エコキュートの節電と環境へのメリット
ここでは、エコキュートの節電と環境へのメリットについてご紹介します。
ランニングコストが安い
エコキュートは、ランニングコストが安いことがメリットです。地域によって違いますが、エコキュートの電気代は電気温水器の3分の1くらいになります。
1日あたりの電気代は、電気温水器が90円~150円ですが、エコキュートは30円~40円になります。
エコキュートのイニシャルコストは電気温水器より高くなりますが、ランニングコストが安いために長期的に見ればお得になります。
また、エコキュートは、再生可能エネルギーの大気中の熱エネルギーを利用してお湯を沸かすため、省エネ性が高いことがメリットです。
環境に対して優しい
近年、大気中の二酸化炭素が増えることによってオゾン層が破壊されるとして、盛んに環境問題が叫ばれています。
エコキュートは、ガスをガス給湯器のように燃焼させることもなく、電気温水器と比較して電力消費も少ないため、二酸化炭素の排出量の削減もできます。
エコキュートは、電力消費が少ないため、火力発電に使う石油や石炭などの使用量が少なくなる効果も期待でき、光熱費が低減できるのみでなく、環境に対しても優しいものです。
エコキュート交換のプロセス
ここでは、エコキュート交換のプロセスについてご紹介します。
エコキュート交換の流れと必要な準備
ここでは、エコキュート交換の流れと必要な準備についてご紹介します。
現地調査
既設の給湯器の設置環境をチェックした後、見積もりを行います。
搬出、搬入の経路や作業場所の養生
住宅に傷がつかないように搬出、搬入の経路や住宅内の分電盤、浴室の周りなどを養生します。
既設の給湯器の撤去
既設の給湯器の配管や配線を取り外し、撤去します。
既設の給湯器の搬出
撤去した既設の給湯器を搬出します。撤去した後の土台や配管の周りなどを掃除します。
エコキュートの搬入
エコキュートは、貯湯タンクユニットとヒートポンプユニットがあります。エコキュートは、2名のスタッフで搬入します。
エコキュートの設置工事
既設の土台が利用できるときは、基礎工事が省略できます。アンカーを土台に打って、エコキュートの貯湯タンクユニットを固定して設置します。貯湯タンクユニットの近くに、ヒートポンプユニットを設置します。
エコキュートへの配管、配線の接続
配管と配線を、エコキュートに接続します。配管は、保温、凍結防止のために保温材付きのものを使います。露出している継手が凍結しないように保温材を巻きます。
リモコンの取付
台所と浴室のリモコンを取り付けします。取り付けた後、防水するためにコーキングを十分に行います。
エア抜きの実施
貯湯タンクユニットや配管などに溜まっているエアを抜きます。
試運転の実施
給水元栓を開けて、貯湯タンクユニットに給水します。ブレーカーを入れて電源を供給し、試運転モードでお湯を浴槽にはります。水漏れがないかやエコキュートの運転状況などをチェックします。
設置状況のチェックと操作の説明
エコキュートの設置状況をチェックして、リモコンの使い方などを説明します。
養生の撤去と掃除
養生を撤去して、掃除をします。
エコキュートの交換工事の完了
完工書に顧客がサインして、エコキュートの交換工事が完了です。
選ぶべきエコキュートの種類と特徴
ここでは、選ぶべきエコキュートの種類と特徴についてご紹介します。
エコキュートの給湯タイプ
エコキュートの給湯タイプとしては、次のようなものがあります。
給湯専用タイプのエコキュート
給湯専用タイプのエコキュートは、自分で給湯栓を開けてお風呂の湯はりを行うものです。保温や追いだきの機能がなく、最もシンプルなものです。
お湯の量や温度は自分で調節する必要がありますが、本体価格が安くなります。また、機能が少ないため、トラブルが発生するリスクも少なくなります。
オートタイプのエコキュート
オートタイプのエコキュートは、設定したお湯の量や温度でお風呂の湯はりだけができるものです。保温や追いだきができないため、冷めたお風呂のお湯を温め直したりするときは、熱めのお湯を自分で足す必要があります。
フルオートタイプのエコキュート
フルオートタイプのエコキュートは、お風呂の湯はり、保温、たし湯が全て自動です。スイッチを押すと自動でお風呂の湯はりを始め、設定した湯量になると止まります。
お湯が冷めると自動で追いだきして、お湯が少なくなるとたし湯をして元の湯量になるため、バラつきが入浴時間に出がちな家庭におすすめです。
フルオートタイプのエコキュートは、いろいろな機能がワンタッチで使えるため、非常に便利です。しかし、本体価格が高く、追いだき配管工事が必要になります。
エコキュートの貯湯タンクの容量
エコキュートは、夜間に沸かしたお湯を貯湯タンクユニットに貯めておいて昼間に使うものです。お湯を昼間に使い切ったときは、沸き増しする必要があります。
しかし、このときは電気代が夜間よりも高くなります。そのため、エコキュートを交換するときは、湯切れが発生しないように家族数に最も適した貯湯タンクの容量のエコキュートを選ぶことが大切です。
貯湯タンクの容量に適した家族数は、次のようになります。
貯湯タンクの容量が370Lのときは家族数が3人~5人
貯湯タンクの容量が460Lのときは家族数が4人~5人
貯湯タンクの容量が550Lのときは家族数が5人~7人
なお、これは基本的に目安です。例えば、入浴やシャワーの回数が多い、頻繫に来客がある、家族が将来的に増えるなどのときは、お湯の使用量が多くなるため、少し大きめの貯湯タンクの容量のエコキュートを選ぶのがおすすめです。
エコキュートの貯湯タンクユニットの形状
エコキュートは、貯湯タンクユニットとヒートポンプユニットがあります。
エコキュートを交換するときは、貯湯タンクユニットとヒートポンプユニットを設置するためのスペースと、通行スペースやメンテナンススペースも必要になるため、このようなスペースが十分に確保できる貯湯タンクユニットの形状のものを選びましょう。
ここでは、エコキュートの貯湯タンクユニットの形状についてご紹介します。
角型タイプ
角型タイプは、一般的な形状の貯湯タンクユニットです。別の形状と比較すると、サイズが大きく、設置スペースが広めに必要です。
しかし、大きい分断熱材などが十分に充填されているため、省エネ性が優れているというメリットがあります。
薄型タイプ
薄型タイプは、角型タイプに比較して横幅が大きくなりますが、奥行きが小さくなり、狭いスペースでも設置ができます。
例えば、集合住宅や住宅密集地などで人気のものです。
スリムタイプ
スリムタイプは、貯湯タンクユニットの形状は角型タイプと同じようなものですが、角型タイプよりも設置スペースが小さくなります。
そのため、縦横幅が小さい場所に設置するときにおすすめです。
ローボディタイプ
ローボディタイプは、角型タイプと形状が同じですが、貯湯タンクユニットの高さが低いことが特徴です。縦横幅はありますが、制限が高さにあるときにおすすめです。
費用と節約などから長期的な視点で見るエコキュートの価値
ここでは、費用と節約などから長期的な視点で見るエコキュートの価値についてご紹介します。
エコキュート交換にかかる費用とその元が取れる期間
ここでは、エコキュート交換にかかる費用とその元が取れる期間についてご紹介します。エコキュートの交換にかかる費用は、貯湯タンクの容量や機能などによって違いますが、50万円~100万円の相場です。
一見すると、エコキュートの交換にかかる費用が高いと思うでしょうが、ランニングコストが安くなるため、回収することができます。
例えば、東京エリアでは、電気温水器の年間の光熱費が102,000円くらいですが、エコキュートの年間の光熱費が24,000円くらいです。
そのため、エコキュートは長年使うことによって元が取れるようになります。
エコキュートの長期的な電気代の節約効果
ここでは、エコキュートの長期的な電気代の節約効果についてご紹介します。
パナソニックによると、エコキュートと別の給湯器の平均の年間の光熱費は、例えば、東京電力エナジーパートナーエリアでは次のようになっています。
電気温水器が15万8,400円
都市ガスのガス給湯器が7万3,200円
石油給湯器が8万1,600円
このように、エコキュートは別の給湯器よりも光熱費が安くなっています。そのため、エコキュートに交換すると、電気代が節約できるでしょう。
エコキュートへの交換時のメーカーとモデルの選び方
ここでは、エコキュートへの交換時のメーカーとモデルの選び方についてご紹介します。
主なメーカーのエコキュートの比較
ここでは、主なメーカーのエコキュートの比較についてご紹介します。
三菱のエコキュート
三菱のエコキュートは、人気のバブルお掃除機能やフルオートダブル追いだきにプラスして、UV除菌機能が上級グレードには搭載されています。
低価格〜高機能グレードまでのラインナップのみでなく、非常時や災害時に貯湯タンクのお湯や水が取り出しやすいパカッとハンドルなど、実際の使い勝手にも配慮していることが特徴です。
パナソニックのエコキュート
パナソニックのエコキュートは、全てのフルオートタイプの機種にエコナビの機能を搭載、外出先やリモコンの無い部屋からの操作が専用スマホアプリでできます。
太陽光発電があるときは、自動で天気予報情報や余剰電力をチェックして分散沸き上げを賢く行います。
ダイキンのエコキュート
ダイキンのエコキュートは、別のメーカーに比較するとわかりやすくてシンプルなラインナップです。高圧タイプは320kPa、標準タイプは210kPaと、他社製品に比較してアドバンテージが使い勝手であります。
また、給湯専用タイプ、オートタイプに高圧タイプを揃えているため、浴槽が2階のときでも選べる機種が豊富にあります。
日立のエコキュート
日立のエコキュートの水道直圧式のナイアガラ出湯は、圧倒的な給湯圧と直接お湯が飲用でき、ガス給湯器と同じようなイメージで使えることがメリットです。
ファインバブル入浴、UV除菌機能、井戸水対応のナイアガラタフネスなどの機能のみでなく、優れた年間給湯保温効率の省エネ性能が人気です。
東芝のエコキュート
東芝のエコキュートは、別のメーカーに比較してラインナップがシンプルで、割合本体価格が安いことが特長です。
ハイグレードモデルとプレミアムモデルとの違いは年間給湯効率の違いのみであるため、高い除菌効果の銀イオンの湯を希望するときはハイグレードモデルがおすすめです。
給湯専用タイプのエコキュートの高圧タイプもあるため、2階のお風呂で給湯専用を使うときはおすすめです。
ユーザーのニーズに合ったエコキュートモデルの選び方
ここでは、ユーザーのニーズに合ったモデルの選び方についてご紹介します。
エコキュートの給湯タイプで選ぶ
エコキュートの給湯タイプとしては、給湯専用タイプ、オートタイプ、フルオートタイプがあります。
給湯専用タイプのエコキュート
給湯専用タイプのエコキュートは、お風呂の湯はりが給湯栓からの手動の落とし込みになります。メーカーによっては、設定湯量を音声案内する機能やオートストップ機能が搭載されているエコキュートもあります。
オートタイプのエコキュート
オートタイプのエコキュートは、スイッチ一つで自動湯はりができます。お湯が冷めると、手動の高温たし湯でお湯の温度を高くすることができます。
シンプルな機能であるため、エコキュートの本体価格もリーズナブルです。自動湯はりの機能だけが必要なときにおすすめです。
フルオートタイプのエコキュート
フルオートタイプのエコキュートは、スイッチ一つで、自動湯はり、自動たし湯ができます。追いだき機能やたし湯機能が搭載されており、バスライフが充実したものになります。
自動配管洗浄、マイクロバブルなどの機能も充実しています。
エコキュートの貯湯タンクの容量で選ぶ
エコキュートの貯湯タンクの容量としては、次のようなものなどがあります。
370Lの貯湯タンクの容量
370Lの貯湯タンクの容量のエコキュートは、家族数が3人~4人のときにおすすめです。お風呂の湯はりが1回、シャワーが4回~5回、台所、洗面で使えます。
460Lの貯湯タンクの容量
460Lの貯湯タンクの容量のエコキュートは、家族数が4人~7人のときにおすすめです。お風呂の湯はりが1回、シャワーが6回~7回、台所、洗面で使えます。
エコキュートの貯湯タンクユニットの形状で選ぶ
エコキュートの貯湯タンクユニットの形状としては、次のようなものがあります。
角型タイプ
角型タイプのエコキュートは、貯湯タンクユニットの設置スペースが80cm×80cmあると設置ができます。
なお、この設置スペースでも、搬出・搬入経路、既設の配管の取り回し方によっては貯湯タンクユニットが設置できないことがあります。
薄型タイプ
薄型タイプのエコキュートは、幅110cm、奥行きが50cmくらいの狭小スペースでも、貯湯タンクユニットの設置ができます。
なお、この設置スペースでも、搬出・搬入経路、既設の配管の取り回し方によっては貯湯タンクユニットが設置できないことがあります。
エコキュート交換時の工事と補助金情報
ここでは、エコキュート交換時の工事と補助金情報についてご紹介します。
エコキュートの交換工事の詳細
エコキュートの交換工事としては、主として、設置工事、配管工事、電気工事があります。
エコキュートの設置工事
既設の給湯器を撤去し、土台が設置場所にないときは新たに基礎工事を行います。土台には貯湯タンクユニットを設置します。貯湯タンクユニットは、満タンになると重さが数百キロにもなります。そのため、土台はしっかりとしたものが必要です。また、一緒に転倒防止用のアンカーなども設置します。
ヒートポンプユニットは、置台を使って屋外の水平な床面に設置します。エアコンの室外機に使う樹脂製の置台を使います。それぞれの家庭によってエコキュートの設置場所は違いますが、屋外が多くあるでしょう。
なお、ヒートポンプユニットは冷媒を圧縮するため、運転音が発生します。ヒートポンプユニットの運転音は、エアコンの室外機よりも静かですが、寝室や通し口・窓の近くには設置しないようにしましょう。
また、ヒートポンプユニットの周りに壁や植木、囲いなどの障害物があるときは、それに反響して運転音が大きくなったり、大気の吸い込みや吹出しに影響したりすることがあるために注意しましょう。
エコキュートの配管工事
設置工事の後は、給水配管、給湯配管などの配管工事を行います。このときは断水になるため、水を家庭内で使うことができません。
なお、給水配管、給湯配管は、既設のものを再度利用することができます。また、フルオートタイプのエコキュートのときは、追いだき配管工事もあります。
エコキュートの電気工事
エコキュートの電気工事は、エコキュート用のブレーカーの設置工事とリモコンの取付があります。ブレーカーからエコキュートの本体までを接続する配線工事も一緒に行いますが、工事費用がエコキュートとブレーカーの距離によって違うこともあります。
また、リモコンは、台所とお風呂に設置します。なお、エコキュートは、深夜の電気料金が安いプランに入るのがおすすめです。
そのため、契約変更の申請を電力会社に行うのがおすすめですが、業者が代わりに行ってくれることもあります。設置工事、配管工事、電気工事が全て終わると、エコキュートがきちんと水平に設置されているか、エコキュートと土台がしっかりとボルトで固定されているかなど、業者が入念にチェックして、問題が試運転でなければ交換工事は完了になります。
エコキュートの交換工事の期間
エコキュートの交換工事の期間はいろいろです。平均的な期間は、エコキュートの交換のときが半日間~1日間くらい、エコキュートの新しい設置のときが1日間~2日間くらいになります。
なお、お風呂はエコキュートの交換工事を行った日から使えます。しかし、エコキュートの交換工事中は、水が使えなくなるために注意しましょう。
エコキュートの利用可能な補助金と申請方法
ここでは、エコキュートの利用可能な補助金と申請方法についてご紹介します。
エコキュートの利用可能な補助金としては、国の給湯省エネ事業があります。給湯省エネ事業は、家庭で使われるエコキュートなどの省エネ技術の導入に対する補助金制度です。
高効率型のエコキュートに交換すると、光熱費が低減でき、エコな暮らしに貢献できるために補助金が支給されます。
なお、エコキュート以外に、家庭用燃料電池(エネファーム)やハイブリッド給湯器なども対象です。基本的に、エコキュートの新しいほとんどの商品が対象であると考えても問題ないでしょう。
対象のエコキュート件は、2025年度の目標基準値以上の年間給湯保温効率のものです。なお、2025年度の年間給湯保温効率の目標基準値は、機種や貯湯タンクの容量によって違います。
2025年度の年間給湯保温効率の目標基準値は、次のようになっています。
標準の世帯は、一般地仕様のエコキュートが3.1~3.5、寒冷地仕様のエコキュートが2.7~2.9です。
なお、おひさまエコキュートは、2025年度の年間給湯保温効率の目標基準値をクリアしていなくても補助金対象になります。
補助金額は、エコキュート1台あたり5万円です。戸建ては2台まで、集合住宅は1台までです。
また、予算をオーバーすると補助金は終了になります。
なお、予算は約300億円が組まれていますが、エコキュートは最大約60万台が補助対象になります。補助金の申請期間は、2023年3月下旬~2023年12月31日までです。予算の上限に達すると終了になります。
先にエコキュートの交換工事を行うと、必要書類が揃えられなくなることもあるために注意しましょう。
補助金の申請に必要な書類としては、次のようなものがあります。
工事業者の見積もり書
エコキュートの設置場所の図面
着工前後の日付の入った写真
エコキュートの型式、仕様などがわかる資料
補助金の申請手続きの流れは、次のようになります。
エコキュートの交換工事の着工
エコキュートの交換工事の完了
補助金の交付申請
補助金の交付の決定通知
補助金の交付
売買契約は2022年11月8日以降になります。
これ以前に売買契約しているものは対象になりません。基本的に、補助金の交付申請は代行事業者ができるため、手続きを自分で行う必要はありません。
エコキュート交換後のメンテナンスとトラブルシューティング
ここでは、エコキュート交換後のメンテナンスとトラブルシューティングについてご紹介します。
エコキュートの定期的なメンテナンスの重要性
ここでは、エコキュートの定期的なメンテナンスの重要性についてご紹介します。基本的にエコキュートはお湯や水しか使わないため、定期的なメンテナンスは必要ないのではないかと思う方もいるでしょう。
しかし、エコキュートは定期的なメンテナンスが必要です。例えば、追いだき機能付のエコキュートは、お風呂のお湯を沸かし直すときに追いだき配管をお湯が行き来します。
お風呂のお湯には皮脂などの汚れが混じっており、追いだき配管をお湯が通るときに汚れが溜まってきます。
また、水道水にもカルシウムなどが含まれており、このようなものは貯湯タンクの底に溜まりやすくなります。
このように、エコキュートは定期的にメンテナンスが必要な箇所がいろいろあり、定期的なメンテナンスを行わないと寿命が短くなります。
きれいなお湯を使うためにも、エコキュートは定期的なメンテナンスを十分に行いましょう。
エコキュートのトラブル発生時の対応策
ここでは、エコキュートのトラブル発生時の対応策についてご紹介します。
エコキュートのトラブル発生時は、次のように対応しましょう。
メーカーの保証期間中のときはメーカーに連絡する
エコキュートのトラブル発生時は、メーカーの保証期間中のときはまずメーカーに連絡することが大切です。
メーカーに連絡すると、修理や交換が無料になることが多くあります。一般的に、メーカーの保証期間は1年間~5年間ですが、有料の延長保証に入ると保証期間が最長10年になります。
メーカーに連絡するときは、エコキュートの型式やエラーコードなどを伝えるとスムーズに対応してくれます。
メーカーの保証期間外のときは見積もりを複数の業者から入手して比較検討する
メーカーの保証期間外のときは、見積もりを複数の業者から人手して比較検討するのがおすすめです。業者選びでミスすると、先々大きなトラブルになることもあります。見積もりを入手するときは、費用がかかる業者もあるため、前もってチェックしておきましょう。
また、評判や口コミもチェックすると、信頼性のより高い業者を選ぶことができます。
賃貸住宅や分譲マンションのときは管理会社に連絡する
賃貸住宅や分譲マンションに住んでいるときは、エコキュートのトラブル発生時に、まず管理会社に連絡しましょう。
特に、賃貸物件のときは、エコキュートの修理や交換が管理会社の責任になります。分譲マンションのときは、自分で費用を負担するようになりますが、工事が共用部分で必要であれば管理会社の許可が必要です。
そのため、賃貸住宅や分譲マンションのエコキュートのトラブル発生時は、まず管理会社に連絡することが必要です。
実際のエコキュート交換体験談
ここでは、実際のエコキュート交換体験談についてご紹介します。
エコキュートの交換事例とお客様の声
ここでは、エコキュートの交換事例とお客様の声についてご紹介します。
私は29歳の会社員の男性です。
妻と8歳、6歳の子供がいます。
自宅は、エコキュートに交換しました。
エコキュートに交換したのは、子供たちが夏のシーズンにはエアコン、冬のシーズンは電気ヒーターや電気ストーブなどをフル稼働しているためです。
そのため、光熱費は40,000円も月にかかったことがありました。
この状態では貯金もだんだん少なくなるため、ガス給湯器をエコキュートに交換しました。
営業マンにエコキュートの仕組みや、どのような工夫をすると光熱費が安くなるかなどを説明してもらいました。
エコキュートの交換と節約によって、光熱費は現在15,000円くらいになりました。
まだ、夏のシーズンや冬のシーズンに使っていないため、効果ははっきりわかりませんが、それでも電気代が40,000円にはならないと思っています。
エコキュートに交換して非常によかったと考えています。
エコキュートの交換の成功ポイントと注意点
ここでは、エコキュートの交換の成功ポイントと注意点についてご紹介します。
電力プランを変更する
エコキュートに交換すると、特別な電力プランに入ることができます。エコキュート向けの電力プランは、電気料金が夜間が安く昼間が割高になります。
次の日分のお湯を夜間に沸かして貯めておいて、必要なときにのみ昼間に沸き増しするというエコキュートに適した電力プランです。
電気料金が昼間に割高になるため、ライフスタイルによっては電気代がかえって高くなることがあります。昼間も電気を多く使うような家庭は、エコキュート向けの電力プランには適していません。
また、エコキュート向けの電力プランは、エコキュートを使い始めるときに入っていないと、電気代が高くなる要因になります。
電力自由化によっていろいろ電力プランがあるため、それぞれの家庭に適した電力プランを十分に比較検討するのがおすすめです。
エコキュートに交換したにも関わらず電気代がむしろ高くなったようなときは、エコキュートに適した電力プランにライフスタイルが合っていない、あるいはエコキュートに適した電力プランに入っていないことが考えられます。
そのため、自宅のライフスタイルがエコキュートに適した電力プランに合っているか、見直してみましょう。
貯湯タンクの容量を選ぶ
エコキュートは、ガス給湯器と違って、お湯と水を貯めておく貯湯タンクユニットがあります。ガス給湯器はお湯を使う都度水を温めますが、エコキュートは貯湯タンクユニットに貯めおいた水を安い電気料金の夜間の電力で温めるため、大きな容量の貯湯タンクがあります。
貯湯タンクに貯まっているお湯を使い切ると、昼間に沸き増しする必要があります。このときは、昼間の割高な電気料金の電力でお湯を沸かすため、頻繫に沸き増しをすると、電気代が考えていたよりも高くなることがあります。
家族数や使用湯量に適した貯湯タンクの容量のエコキュートを選ばないと、頻繫に沸き増しすることによって電気代が高くなり、エコキュートに交換して失敗したと思うでしょう。
エコキュートの貯湯タンクの容量は、家族数に応じて選ぶことができます。
貯湯タンクの容量のメインは、家族数が3人〜4人向けの370Lです。次に、多い貯湯タンクの容量は、家族数が4人〜5人向けの450Lです。
これ以外にも、家族数が1人〜2人向けの小さい貯湯タンクの容量のエコキュートや、家族数が5人〜6人向けの大きな貯湯タンクの容量のエコキュートもあります。
貯湯タンクの容量は、家族数や、よくシャワーを使うか、どの程度追いだきを使うかなど、普段のライフスタイルを考えて選びましょう。
給湯タイプを選ぶ
エコキュートの給湯タイプは、給湯専用タイプ、オートタイプ、フルオートタイプがあります。給湯専用タイプのエコキュートは、手動でお風呂の給湯栓を開閉することによってお風呂の湯はりをする、シンプルなものです。
オートタイプのエコキュートは、お風呂の湯はりが自動ですが、追いだきや足し湯は手動になります。フルオートタイプのエコキュートは、スイッチを押すのみでお風呂の湯はりから追いだきができ、保温まで全て自動であるため、お風呂を快適に楽しむことができます。
最も人気が高いのはフルオートタイプのエコキュートで、豊富なラインナップをいろいろなメーカーが展開しています。
カタログでも、エコキュートの中の8割くらいがフルオートタイプのものが占めているでしょう。フルオートタイプとオートタイプのエコキュートは、実際には価格差がそれほどありません。
しかし、お風呂のお湯を自動で保温するフルオートタイプのエコキュートは、少し電気代が高くなります。
同じ給湯タイプのエコキュートでも、機種によって高圧給湯や自動洗浄などの機能が違っています。そのため、十分に比較検討して、自宅に適した給湯タイプのエコキュートを選びましょう。
水圧タイプを選ぶ
従来、エコキュートは水圧の低さがデメリットになっていました。水道水を貯湯タンクに貯めるときに減圧するため、お湯の水圧が低くなった、シャワーの水圧が低くなったという意見もありました。
しかし、現在では、ガス給湯器と同じような水圧のパワフル高圧やハイパワー給湯というような機能が搭載されているエコキュートがあります。
なお、この高圧の機能は、全てのエコキュートに搭載されているということではありません。安いために購入したが高圧の機能が搭載されていなかったというようなことがないように、水圧タイプを前もってチェックしましょう。
なお、シャワーの水圧を高くしたいときは、低水圧用のシャワーヘッドを使う方法もあります。
設置タイプを選ぶ
エコキュートは大きな貯湯タンクユニットがあります。そのため、ガス給湯器と比較すると、設置スペースがより広く必要になります。
前もって、エコキュートのサイズをチェックしておくことが大切です。エコキュートの設置場所によっては通路が塞がれたり、設置スペースがどうしてもなくてエコキュートの設置を諦めたりすることもあるでしょう。
設置スペースが限定されていて角型タイプのエコキュートが設置できないときは、スリムタイプや薄型タイプのエコキュートがおすすめです。
また、住宅の外観が気になっているときは、エコキュートのサイズをチェックし、前もって目隠しなどを検討しておきましょう。
業者を選ぶ
エコキュートに交換するときは、イニシャルコストがネックになるでしょう。エコキュートは、ランニングコストが安くなりますが、イニシャルコストが高くなります。
そのため、できるだけ安い業者を選びたいでしょう。エコキュートの交換業者は、家電量販店や訪問販売業者、ネット通販などいろいろあります。中でも、ネット通販はエコキュートの交換費用が安くなります。
家電量販店は、人件費や店舗の維持費がかかるためにエコキュートの交換費用が高くなるでしょう。訪問販売業者は、人件費や交通費などがかかるため、やはりエコキュートの交換費用が高くなります。
できるだけ安くエコキュートを交換したいのであれば、ネット通販を選びましょう。多くのネット通販は見積もりが無料であるため、見積もりを複数の業者から入手して十分に比較検討することによって、より安いところを探すことができるでしょう。
また、ネット通販でエコキュートを購入するときでも、欲しい機能が搭載されていない機種であったと後悔することがないように、冷静に選ぶことが大切です。
まとめ
ここでは、次のようなことについてご紹介しました。
・なぜエコキュートに交換するのか?電気温水器との比較
・エコキュート交換のプロセス
・選ぶべきエコキュートの種類と特徴
・費用と節約などから長期的な視点で見るエコキュートの価値
・エコキュートへの交換時のメーカーとモデルの選び方
・ユーザーのニーズに合ったエコキュートモデルの選び方
・エコキュート交換時の工事と補助金情報
・エコキュート交換後のメンテナンスとトラブルシューティング
・実際のエコキュート交換体験談
・エコキュートの交換の成功ポイントと注意点
エコキュートに交換すると、ランニングコストが安くなって節電でき、環境に対して優しくなります。エコキュートに交換して非常によかったというようなお客様の声もあります。
電気温水器を使っている方は、ぜひエコキュートへの交換を検討してみましょう。
エコキュート、修理、交換設置について
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