ガス給湯器と石油給湯器でお悩みの方へ
2021年9月7日
マイホームを建てるときには給湯器が必要になりますが、ガス給湯器がいいか、石油給湯器がいいか悩んでいる方もいるのではないでしょう
か。
ここでは、ガス給湯器と石油給湯器でお悩みの方へ、ガス給湯器と石油給湯器の違いの比較、ガス給湯器と石油給湯器のメリット・デメリット、ガス給湯器や石油給湯器よりエコキュートがおすすめについてご紹介します。
■ガス給湯器と石油給湯器の違いの比較
給湯器を設置するときは、ガス給湯器や石油給湯器などがありますが、実際にはどのような給湯器がいいかよくわからないでしょう。
ここでは、ガス給湯器と石油給湯器の違いの比較についてご紹介します。
●ガス給湯器とは?
ガス給湯器というのは、ガスでお湯を沸かすものです。
ガス給湯器としては、瞬間式と貯湯式があります。
瞬間式のガス給湯器の特徴は、ガスバーナーで配管に通した水を加熱する、貯湯タンクが必要ない、湯切れがない、コンパクトな本体であることです。
一方、貯湯式のガス給湯器の特徴は、ガスバーナーで貯湯タンクに貯めた水を加熱する、給湯全体を十分な湯量で賄えることです。
ガス給湯器は、瞬間式が優れた給湯能力があるため、広く使われています。
コンパクトな本体のガス給湯器が多く、マンションや狭いところなどでも使えるため人気になっています。
・ガス給湯器のメリットとデメリット
ガス給湯器の特に着目すべきメリットは、ガス給湯器がコンパクトな本体であることです。
瞬間式のガス給湯器であれば、設置するところが限定されているマンションなどでも設置できることが多くあります。
また、都市部で生活している人には、給湯能力が高いことでもガス給湯器が好まれています。
さらに、都市ガスのガス給湯器であれば、燃料が切れないため、お湯がいつでも使えることは非常にメリットです。
しかし、ランニングコストがガス給湯器は高めです。
ランニングコストは、石油給湯器と比較すればガス給湯器の方が明らかに高く、ランニングコストが多くお湯を使う家庭ではネックになることもあります。
また、石油給湯器と比較すると、ガス給湯器の方がわずかですが、寿命が短いとされています。
しかし、十分にガス給湯器のメンテナンスを行うことによって、石油給湯器と同じくらいの寿命を維持することができます。
●石油給湯器とは?
石油給湯器は、お湯を灯油で沸かすものです。
石油給湯器としては、直圧式と貯湯式があります。
直圧式の石油給湯器の特徴は、水道の水圧のままで加熱する、貯湯タンクが必要ない、給湯圧が高い、湯切れがないことです。
一方、貯湯式の石油給湯器の特徴は、貯湯タンクに貯めた水を加熱する、高圧力タイプ、標準圧力タイプなどが選べる、本体価格が直圧式よりも安いことです。
直圧式の石油給湯器は、そのまま水道の水圧を使っています。
水道配管を石油給湯器に接続して、石油バーナーで水道水を加熱する感じです。
直圧式の石油給湯器は、現在メインに販売されています。
一方、貯湯式の石油給湯器は水を貯湯タンクに貯めて、石油バーナーでこの水を加熱してお湯を沸かす感じです。
貯湯式の石油給湯器は、多くミネラルなどが含まれている井戸水なども使えるため、多く井戸水が使われていた頃にメインに販売されていました。
・石油給湯器のメリットとデメリット
石油給湯器は直圧式と貯湯式がありますが、いずれにも共通したメリットとデメリットがあります。
石油給湯器の直圧式と直圧式に共通するメリットとしては、耐用年数が別の給湯器よりも長い、ランニングコストが安い、扱いが簡単である、井戸水などでも使えることです。
一方、石油給湯器の直圧式と直圧式に共通するデメリットとしては、燃料切れが発生する、メンテナンスが定期的に必要である、灯油タンクの設置スペースが必要である、臭いや音が気になることがあることです。
最大の石油給湯器のメリットは、ランニングコストが安いことです。
光熱費が冬のシーズンに高くなりやすい寒冷地では、石油給湯器のランニングコストが安いため広く設置されているほどです。
さらに、石油給湯器は、寿命が長いということでも喜ばれています。
しかし、石油給湯器は燃料切れのリスクがあることがデメリットです。
石油給湯器は灯油が燃料であるため、灯油タンクの灯油が無くなると使えなくなります。
灯油を灯油タンクに入れても空気抜きなどが必要であるため、これは石油給湯器の最も面倒なことでしょう。
●ガス給湯器と石油給湯器の違いの比較
ここでは、ガス給湯器と石油給湯器の違いの比較についてご紹介します。
・ランニングコストの比較
ランニングコストは、一般的に石油給湯器の方が安いとされています。
ここでは、ガス給湯器と石油給湯器の1月あたりのランニングコストの比較についてご紹介します。
このランニングコストのデータは、パナソニックのホームページで公開されているものを抜粋しています。
ガスの単価や灯油の単価は地域ごとに考慮されているため、データとしては相当正しいものでしょう。
北海道電力の地域は、都市ガスのガス給湯器が約7,400円、石油給湯器が約5,100円です。
東北電力の地域は、都市ガスのガス給湯器が約7,100円、石油給湯器が約4,100円です。
北陸電力の地域は、都市ガスのガス給湯器が約8,400円、石油給湯器が約4,700円です。
東京電力の地域は、都市ガスのガス給湯器が約5,100円、石油給湯器が約4,400円です。
中部電力の地域は、都市ガスのガス給湯器が約5,800円、石油給湯器が約4,000円です。
関西電力の地域は、都市ガスのガス給湯器が約5,400円、石油給湯器が約3,800円です。
中国電力の地域は、都市ガスのガス給湯器が約7,900円、石油給湯器が約4,000円です。
四国電力の地域は、都市ガスのガス給湯器が約6,800円、石油給湯器が約3,900円です。
九州電力の地域は、都市ガスのガス給湯器が約7,500円、石油給湯器が約3,900円です。
沖縄電力の地域は、都市ガスのガス給湯器が約4,600円、石油給湯器が約3,300円です。
このガス給湯器と石油給湯器のランニングコストの比較を見ても、ランニングコストは石油給湯器の方が安くなっています。
しかし、石油給湯器のランニングコストは、原油の価格や灯油の価格によって変わります。
このデータは2023年10月のものですが、石油給湯器のランニングコストは灯油の価格が上がると高くなることも考えられます。
また、ここ数年ガス料金は停滞していますが、輸入しているLNG(液化天然ガス)の価格が高くなるとガス料金が上がります。
ガス給湯器のランニングコストは、ガス料金が上がると高くなることもあります。
ガス給湯器も石油給湯器も、燃料費によってランニングコストは影響されます。
さらに、海外の情勢や海外からの輸入によっては、いずれの料金とも変わります。
そのため、将来的なことを考慮するよりも、そのまま現在のランニングコストを受け入れる方がいいでしょう。
・イニシャルコストの比較
ここでは、ガス給湯器と石油給湯器のイニシャルコストの比較についてご紹介します。
イニシャルコストとしては、本体価格と工事費をトータルしたコストにしています。
ノーリツのイニシャルコストは、ガス給湯器が約7.2万円~、石油給湯器が約12.5万円~です。
長府のイニシャルコストは、ガス給湯器が約10.0万円~、石油給湯器が約11.6万円~です。
イニシャルコストは、ノーリツも長府もガス給湯器の方が石油給湯器よりも安くなっています。
なお、ノーリツのイニシャルコストは、5万円余りガス給湯器の方が石油給湯器よりも安くなっていますが、先にご紹介したガス給湯器と石油給湯器のランニングコストの比較を考慮すると、数年間以上使っているとこの差額は回収できるようになります。
そのため、イニシャルコストのみを比較すると、ガス給湯器の方が安くなりますが、ランニングコストも考慮したトータルコストでは、石油給湯器の方が安くなるでしょう。
・ガス給湯器と石油給湯器のどちらが安いか?
耐用年数については、ガス給湯器より石油給湯器の方が長いとされています。
しかし、実際にはガス給湯器も十分に点検やメンテナンスを行うことによって長く使えるため、違いはそれほど感じられないでしょう。
また、ガス給湯器と石油給湯器の使い勝手としても、燃料は違っていますが、それほど違っていません。
そのため、ガス給湯器と石油給湯器の違いは、ランニングコストとイニシャルコストにあると思って選ぶといいでしょう。
最終的には、石油給湯器の方がイニシャルコストの差額をランニングコストで回収できるためガス給湯器よりも安くなります。
さらに、石油給湯器の寿命を考慮すると、イニシャルコストの数万円分の差額を回収した後も長く使えるため、最終的には非常にお得になるでしょう。
しかし、石油給湯器は灯油切れがあるため注意する必要があります。
石油給湯器の使い方によっては、灯油業者に給油を1ヶ月~数ヶ月ごとに頼むようになるため、忘れることもあるでしょう。
このようなことを考慮すると、ガス給湯器の方が安心していつでも使えるためいいという人も多くいます。
ガス給湯器と石油給湯器を選ぶときは、手間がかかることを承知の上で安い石油給湯器にするか、それとも手間がかからないガス給湯器にするかを決める必要があります。
●ガス給湯器と石油給湯器の違いの比較のまとめ
ここでは、ガス給湯器と石油給湯器の違いの比較についてご紹介しました。
石油給湯器は手間がかかりますが、長い目で見れば寿命が長くなるため安いといえます。
一方、ガス給湯器は手間がかからなくて高い給湯能力があります。
石油給湯器の方がガス給湯器よりも安くなりますが、手間も考慮して選ばないと後悔するでしょう。
■ガス給湯器と石油給湯器のメリット・デメリット
ここでは、ガス給湯器と石油給湯器のメリット・デメリットについてご紹介します。
●ガス給湯器の特徴
ガス給湯器は、お湯を沸かすためにガスを使っています。
ガスバーナーで水道水を加熱して給湯するようになっています。
ガス給湯器は燃料が都市ガスやプロパンガスであるため、石油給湯器と比較して本体はコンパクトなものが多くあり、集合住宅のマンションなどでもよく使われています。
●ガス給湯器のメリット
ガス給湯器のメリットは、手間が使用や設置、修理や交換などのときにあまりかからなく、全体的に扱いやすいことです。
ガス給湯器はお湯を瞬間的に沸かすことができるため、湯切れが貯湯式の石油給湯器のようにない、シャワー・水栓の水圧が強いこともメリットです。
また、ガス代は価格の変動が石油のようにあまりないため、安定した燃料費であるというメリットもあります。
●ガス給湯器のデメリット
ガス給湯器のデメリットは、燃料費が石油給湯器と比較して高くなることです。
特に、灯油とプロパンガスを比較すると、1.5倍に燃料費がなるというデメリットもあります。
このようなことから、北海道では冬のシーズンに氷点下になるため、まだ多くの家庭が石油給湯器を使っています。
●石油給湯器の特徴
石油給湯器は、石油をお湯を沸かすために使っています。
灯油の燃料費の方がガスより安いため、多くのお湯を使う寒冷地の北海道や東北地方などでは石油給湯器が多く使われています。
灯油タンクから石油給湯器に灯油を供給して水を加熱するため、設置するときは灯油タンクが本体とは別に必要になります。
●石油給湯器のメリット
石油給湯器のメリットは、ランニングコストが安いことです。
給湯器は燃料費が多くお湯を使うほど高くなるため、多くの給湯量が必要な家庭のときは燃料価格が安い石油給湯器の方がランニングコストは安くなります。
●石油給湯器のデメリット
石油給湯器は、石油の価格が高くなると大きく燃料費が変動する、灯油タンクに灯油を補充する手間がかかることがデメリットです。
石油の価格が高くなると燃料費が高くなるときがありますが、プロパンガスなどと比較すると少し高くなっても灯油の方がお得であるため、デメリットはそれほどないでしょう。
しかし、高齢になって灯油の補充ができなくなると大変です。
自分で灯油の補充ができなくなれば、石油給湯器が使えなくなります。
高齢者のために灯油の補充サービスを行っている灯油の販売業者もありますが、必ず補充サービスがあるということではないため注意する必要があります。
●ガス給湯器と石油給湯器のランニングコストの比較
ランニングコストにガス料金や灯油料金は直結するため、安いのはどちらか気になるでしょう。
地域によってガス料金や灯油料金は違っていますが、おおむねガス料金の方が灯油料金より高くなっています。
そのため、ランニングコストとしては、石油給湯器の方が安くなります。
しかし、どの程度安くなるかは契約しているガス会社や灯油業者によって違ってきます。
ランニングコストが具体的にどの程度になるかについては、住んでいるところのガス会社のホームページなどをチェックしてみましょう。
●ガス給湯器と石油給湯器のイニシャルコストの比較
イニシャルコストは、本体価格と工事費などをトータルしたものです。
ランニングコストにプラスしてイニシャルコストも考慮することによって、より必要なコストをイメージしやすいでしょう。
ここでは、ガス給湯器と石油給湯器のイニシャルコストについてご紹介します。
メーカーや機種によって給湯器の本体価格は違いますが、全体的に価格帯はガス給湯器の方が低めになっています。
当然ですが、ガス給湯器も石油給湯器もサイズ(号数)や能力、性能や機能によって本体価格は違います。
しかし、石油給湯器と比較すると、ガス給湯器は豊富に選べる種類があるため、安い本体価格のものを選ぶことができます。
ガス給湯器でも石油給湯器でも、設置するときはできるだけ工事費を安くしたいでしょう。
給湯器を設置するときはメーカーや業者に頼むようになりますが、コストを安くしたいときは見積もりをいくつかの業者から入手する相見積もりがおすすめです。
見積もりをだいたい3社程度から入手して、サービス内容や料金を比較検討しましょう。
なお、業者によっては、費用が見積もりのみでかかることがあります。
そのため、相見積もりのときは、頼むときに無料の見積もりかをチェックしておきましょう。
●ガス給湯器と石油給湯器のメリット・デメリットのまとめ
ここでは、ガス給湯器と石油給湯器のメリット・デメリットについてご紹介しました。
ガス給湯器は、ランニングコストが石油給湯器より高くなりますが、イニシャルコストが安く、燃料切れがないなどのメリットがあります。
一方、石油給湯器は、イニシャルコストがガス給湯器より高くなり、給油などが必要ですが、比較的ランニングコストは安くなっています。
ガス給湯器も石油給湯器もそれぞれメリット・デメリットがあるため、より詳しく比較したいときは見積もりを実際に入手して検討しましょう。
■ガス給湯器や石油給湯器よりエコキュートがおすすめ
ガス給湯器と石油給湯器で悩んでいるのであれば、エコキュートの方がおすすめです。
ここでは、エコキュートの仕組みや特徴、メリット・デメリットなどについてご紹介します。
●エコキュートとは?
エコキュートというのは、大気中の熱エネルギーを利用した給湯器です。
エコキュートは、ヒートポンプの技術を利用して大気中の熱を1の電気エネルギーで、2の熱エネルギーを汲み上げることによって、3以上のエネルギーを生み出します。
エアコンでもヒートポンプの技術は採用されているため、定評のあるエアコンのメーカーのパナソニック、三菱、日立、ダイキン、東芝などでも、エコキュートが多く造られています。
また、エコキュートは割安な電気料金の夜間電力を使ってお湯を沸かすため、ランニングコストが安くなります。
●エコキュートの仕組み
ここでは、エコキュートの仕組みについてご紹介します。
エコキュートのヒートポンプユニットの熱交換器の二酸化炭素の冷媒が、大気中の熱を取り込みます。
熱を取り込んだ冷媒が、ヒートポンプユニットの圧縮機で高温になります。
高温になった冷媒は、ヒートポンプユニットの水側熱交換器で水に熱を伝えてお湯を沸かします。
沸かしたお湯を貯湯タンクユニットに貯めて、台所やお風呂、洗面所などで使えます。
熱を水側熱交換器で奪われた冷媒は、膨張弁で低温になります。
貯湯タンクの中の高温のお湯は、水を混ぜて設定温度にして、台所やお風呂、洗面所などに供給されます。
●エコキュートの特徴
ここでは、エコキュートの特徴についてご紹介します。
・給湯にかかる光熱費が安い
エコキュートは電気ヒーターで加熱しないで、ヒートポンプユニットで大気中の熱を汲み上げてお湯を少ない電力で沸かします。
また、夜間の安い電気料金の電力を使ってお湯を沸かすために、給湯にかかる光熱費が安くなります。
・大気中の熱を使うためエコである
エコキュートは大気中の再生可能な熱エネルギーを使ってお湯を沸かすため、環境に対しても優しい給湯器です。
・電力のピークシフトに貢献できる
エコキュートは昼間の時間帯の多くの電力を使うときは電気を使わなく、夜間の電力を使うのが少ないときに運転するため、夜間の時間帯に昼間の電力需要を移すピークシフトに貢献できます。
なお、昼間の電力も設定によっては使うこともあります。
●エコキュートのメリット
ここでは、エコキュートのメリットについてご紹介します。
・光熱費が安い
最大のエコキュートのメリットは、お湯を沸かすための光熱費が安いことです。
電気でお湯を沸かすためガス代も必要なく、安い電気料金の時間に運転するため光熱費も安くなります。
住んでいる地域やお湯を使う量によっても違いますが、お湯を沸かすためのランニングコストは、ガス給湯器と比較して1/3~1/4くらいになります。
・環境に対して優しい
大気中の再生可能な熱エネルギーを使ってお湯を沸かすため、環境に対して優しく、地球の温暖化を防止するためにも貢献できます。
また、HEMS(ホーム エネルギー マネジメント システム)に対応しているため、家庭で使うエネルギーを見える化して低減するための管理ができます。
・貯湯タンクの中のお湯や水が非常時に使える
災害が万一発生して断水になったときでも、エコキュートの貯湯タンクの中にお湯や水が貯まっていると、お湯や水を備え付けの非常用水栓から取り出すことができます。
●エコキュートのデメリット
ここでは、エコキュートのデメリットについてご紹介します。
・イニシャルコストが高い
ガス給湯器や石油給湯器と比較して、エコキュートはイニシャルコストが相当高くなります。
そのため、エコキュートのイニシャルコストとランニングコストを含めたトータルコストを考慮することが大切です。
・湯切れが発生する
エコキュートは水と貯湯タンクの中のお湯を混ぜて温度を調整してお風呂や台所などに供給しますが、貯湯タンクの中のお湯が無くなるとお湯が使えなくなります。
一旦水になったものをお湯にするためには時間が相当かかるため、湯切れを防止するためにもエコキュートは適切な貯湯タンクの容量のものを選ぶ必要があります。
また、急な来客などで普段より多くお湯を使うときは湯切れの発生があるため、電気代が高くなりますが、湯切れを防止するためには昼間に沸き増しをしましょう。
・運転音が夜間に気になる
エコキュートは基本的にお湯を夜間に沸かしますが、運転するときには静かな図書館内くらいの40デシベルくらいの低周波の運転音が出ます。
例えば、近くの方の寝室の近くなどにエコキュートを設置すると、思わぬトラブルが発生することがあります。
そのため、エコキュートを設置するときは、近くの家に対する気配りも必要です。
・設置スペースが必要である
エコキュートは貯湯タンクユニットとヒートポンプユニットがあるため、それなりのスペースが設置するためには必要になります。
また、エコキュートを設置したときにはトラブルが発生しなかったが、例えば、家が隣に建ったなどによってトラブルが発生して、設置しているエコキュートを移設することもあり、このときは高額な費用がかかることもあります。
そのため、エコキュートを設置するときは、設置した後のことも考えておく必要があります。
また、東日本大震災が発生したときにエコキュートが倒れたこともあり、エコキュートの貯湯タンクユニットを設置するところのコンクリート基礎の基準も変更になっています。
エコキュートは、余裕がある設置スペースを確保するのがおすすめです。
・シャワー水圧が弱い
エコキュートは貯湯式であるため、シャワー水圧がガス給湯器と比較して弱くなります。
水道の圧力によっても違いますが、普通の水道では水圧が500kPaくらいあるため、貯湯タンクの耐圧以下にするために標準圧タイプのエコキュートは190kPaくらいまで圧力を下げます。
高圧力タイプのエコキュートでも、圧力を下げて290kPa~360kPaくらいにします。
そのため、エコキュートは、ガス給湯器と比較してシャワー水圧が弱くなります。
・お湯が飲用できない
エコキュートの貯湯タンクの中のお湯は毎日入れ替わりますが、お湯は飲用できません。
貯湯タンクの中のお湯は高温に沸き上がっているため、滅菌状態にほとんどなっていますが、水道水の中に含まれている不純物が長期間の利用で貯湯タンクの中に付いたり沈殿したりしていることがあります。
そのため、それぞれのエコキュートのメーカーとも、エコキュートのお湯は飲用できないとしています。
飲用するときは、一旦煮沸する必要があります。
●エコキュートをおすすめしたいケース
ここでは、エコキュートをおすすめしたいケースについてご紹介します。
・強い水圧のシャワーを使いたいケース
エコキュートのそれぞれのメーカーとも、高圧力タイプの290kPa~360kPaくらいの水圧のエコキュートがあります。
シャワーの水圧が弱いということで満足できないときは、高圧力タイプのエコキュートを選びましょう。
・エコキュートの設置スペースが狭いケース
エコキュートが一般的な角形の370Lや460Lのタイプのときは、コンクリート基礎が貯湯タンクユニットを設置するために60cm~70cm×68cm~80cmくらいの大きさになります。
薄型タイプのときは、コンクリート基礎が45cm×110cmくらいの大きさになります。
エコキュートの設置スペースによって、先々の交換も考えてエコキュートは適切なものを選びましょう。
・湯切れが心配なケース
よく親戚などが来るため、お湯を使う量が日によって大きく違うことが多くあるときは、効率は悪くなりますが、エコキュートは大きめの貯湯タンクのものを選びましょう。
●ガス給湯器や石油給湯器よりエコキュートがおすすめのまとめ
エコキュートは、イニシャルコストがガス給湯器や石油給湯器と比較して高くなります。
エコキュートは、ランニングコストがガス給湯器や石油給湯器と比較して安くなるのみでなく、環境に対しても優しく、災害が万一発生したときでも貯湯タンクの中のお湯や水が使えるというようなメリットもあります。
しかし、シャワーの水圧が弱い、湯切れの発生などのデメリットもあります。
後から後悔しないように、しっかりとエコキュートのメリット・デメリットを掴んで、ライフスタイルに応じたエコキュートを設置しましょう。
■まとめ
ここでは、ガス給湯器と石油給湯器でお悩みの方へ、ガス給湯器と石油給湯器の違いの比較、ガス給湯器石油給湯器のメリット・デメリット、ガス給湯器や石油給湯器よりエコキュートがおすすめについてご紹介しました。
ガス給湯器は、手間がかからなくて高い給湯能力があります。
一方、石油給湯器は手間がかかりますが、トータルコストは安くなります。
しかし、給湯器は手間も考慮して選ばないと後悔するでしょう。
ガス給湯器と石油給湯器でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
エコキュート、修理、交換設置について
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