蓄電池、延命の教科書

2020年6月17日


自然災害による大規模停電に備える目的や家庭の電力利用をより効率的にすることを目指して、家庭用蓄電池の導入を行う方が昨今増加傾向にあります。
昨年固定価格買取制度が期間満了を迎えて今までのような売電収入が得られなくなることから、太陽光発電で作った電気は自家消費に回すという動きが出ているという形です。


太陽光発電はあくまでも太陽光エネルギーを電気に変換することしかできませんので、発電した電気の自家消費は家庭用蓄電池が必要不可欠です。
急激に普及が広がってきた蓄電池ですが、導入する方からするとこういった設備は導入後何年ぐらい持つのかご存知でしょうか?


長持ちさせるための注意点も気になりますよね?
導入した蓄電池をできるだけ長く利用するためのポイントをご紹介いたします。


寿命


皆さんが蓄電池の寿命について調べた時には法定耐用年数は6年という情報を見かけることがあります。導入にそれなりに高いコストがかかる蓄電池なのに、かなり寿命が短いと思ってしまいそうですよね。


この6年という年数に関しては国税庁が定める法定耐用年数のことで、固定資産税の計算に使うための数字なので蓄電池の寿命とは全く関係がありません。


サイクル回数


通常の住宅用設備の寿命はエコキュートのように10~15年という年数であらわされるものです。蓄電池に関しては寿命を年数であらわすのではなく、サイクル回数と呼ばれる指標を用いる形になります。


サイクル回数とは何なのでしょうか?
サイクル回数は蓄電池から充電と放電の1セットを1サイクルとしたときに何回その充放電が繰り返したのかを表すバロメーターになります。


1サイクルは蓄電池の充電量が0%の状態から容量100%の満充電状態にされ、さらにそこから放電されて蓄電池の残容量が0%となるまで使い切った時点で1サイクルとしてカウントされる形になります。蓄電容量の大きな蓄電池ほど1サイクルに至るまでの時間が要するため長持ちします。


蓄電池の導入時にはこの点に注意しましょう。


ポイント


できるだけ長持ちさせるためにどうするかとを考えていきましょう。どのような住宅設備でも同じですが、使い方次第で使用可能期間が全く変わってしまいます。


家庭用蓄電池のカタログには必ず機種ごとの寿命としてサイクル回数や保証年数が記載されています。そういったものはあくまでも目安として書かれているだけであり、誰が使っても記載のサイクル回数分が持つわけでもないということを理解しておきましょう。


蓄電池は使用しているうちに徐々に劣化してしまい、年々蓄電池の最大蓄電容量も減少してしまいます。できるだけ長く使用したい場合は蓄電池の寿命に影響を与える使用環境や充放電の設定などへ配慮し、寿命が長くなるような工夫が必要です。

3つの抑えるべきポイントです!


A.適した環境


蓄電池には動作に適した環境と適さない環境があります。
当然適した環境に設置した方が長持ちします。


蓄電池はバッテリーの電解液を用いた化学反応を利用し充放電を行います。
化学反応に悪影響を及ぼす条件として注意しなければいけないのが高温です。


メーカーの取り扱い説明書にも記載されていますが、蓄電池はできるだけ高温になりやすい場所への設置は避けなければいけません。
屋外に設置されることが多い蓄電池ですが、直射日光にさらされるような場所に設置すると寿命が縮まるので注意が必要です。


電子部品を多く利用した電気機器となりますので、湿気の多い場所も設置に適さないので注意しましょう。


B.過充電・過放電


蓄電池は過充電や過放電で寿命を縮めてしまう危険があります。
過充電とは容量を超えるような充電で、過放電とは放電した状態で長時間放置することを指しています。


最近販売されている蓄電池はバッテリーマネジメントシステムによって限りなく最適化されて制御されています。充電量が最大容量を超えるような場合は自動で充電を停止するようになっていますし、過放電を避けるために常に蓄電池の充電量の残量があるように制御を行ってくれる機能があるので安心できます。


過放電を避けるための残量設定値は使用者が任意で行うことが出来るため、寿命を延ばす方法を知らなければ0に設定してしまう事があるので注意が必要です。
現在主流のリチウムイオン蓄電池は電気を0まで使い切ってから100%まで充電するという使い方より、常に30〜50%程度の残量を残して充電する方が長持ちすると言われています。


充電がない状態で長時間放置されてしまうと完全放電してしまい、寿命前であっても再度の利用ができない状態になってしまう危険があります。


C.太陽光発電の連携は対応メーカーを使用


家庭用蓄電池の導入を検討する方はすでに太陽光発電は導入されているという場合が多いでしょう。この場合は既存太陽光発電システムに対応した蓄電池を導入しなければいけません。


蓄電池と太陽光発電システムのメーカーが異なれば動作確認などがされておらず、蓄電池を導入しても動かないこともあります。
別メーカーの蓄電池と太陽光発電システムを併用した場合は本来の寿命を保証することが出来なくなってしまう可能性があるため、太陽光発電・蓄電池共に保証が切れてしまう危険性もございます。


自分で判断するのも難しいので、一度販売店の方にアドバイスをもらいましょう。


上記のようなことを注意しておかなければ、通常よりも早く寿命を迎えてしまう可能性があると覚えておきましょう。


蓄電池の寿命を縮めてしまう要因は様々なことがありますので、せっかく購入した蓄電池を長持ちさせるためにご紹介したポイントはおさえておいてくださいね!


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